富士フイルムの色が好きな鳩に憧れるしまりすです。
さて、富士フィルムの魅力は「フィルムシミュレーション」と言われますが、そもそもフィルムシミュレーションってなに?と思う方もいらっしゃるのかと思います。
つまりフィルムみたいに撮れるってこと?
ズバリ!フィルムシミュレーションとは「富士フィルム独自で開発された写真のフィルター機能」のことだよ!
この記事では、
- フィルムシミュレーションの作例
- それぞれの色味の特徴・おすすめのシーン
- フィルムシミュレーションとはなにか?
- どの機種にどのフィルムシミュレーションが搭載されているか
という内容をご紹介します!
フィルムシミュレーションの特徴を作例を用いて解説!
まずは作例を用いてフィルムシミュレーションの色味のちがいや特徴について簡単に説明していきます。
今回はノスタルジックネガと白黒を除いた色のあるフィルムシミュレーションを紹介していくよ!
Provia/スタンダード
Proviaという名前は、プロ用のリバーサルフィルムのスタンダードタイプ「フジクローム・プロビア」が由来となっています。
Proviaの特徴
- 癖が少ない自然な写り
- ちょうどいい彩度
こういう特徴があると感じています!
風景・物撮り・ポートレート撮影・ペット撮影・・・と万能!
どんなシーンでも使いやすいよ!
とりあえずProviaで撮ればナチュラルな写真になる!
どれにしようか悩んだときはProviaで撮るようにしてるよ♪
Velvia/ビビット
風景・ネイチャーフォトの定番として愛される色鮮やかなモード。
プロ用超高彩度リバーサルフィルム「フジクローム・ベルビア」というフィルムの色を再現しています。
Velviaの特徴
- フィルムシミュレーションの中で1番、彩度とコントラストが高い
- 自然風景・花を撮るのに適している
こういう特徴があると感じています!
Velviaにはデメリットもあって、濃い色を撮るとキツい写真になるので「カラークロームエフェクト」をオンにすると和らぐよ!
ASTIA/ソフト
ASTIAという名前は、ファッション・ポートレート撮影での使用を想定して設計されたリバーサルフィルム「フジクローム・アスティア」をベースに作られたことが由来。
ASTIAの特徴
- 彩度がProviaよりも高いがVelviaよりは低め
- テーブルフォトや花の撮影におすすめ
こういう特徴があると感じています!
ASTIAは空の色がくっきりときれいに写るよ!
「空」や「海」をより自然な色で撮りたいときにおすすめ!
クラッシッククローム
ルポタージュを撮影する写真家からの要望で追加されたモード。
20世紀のグラフジャーナル誌に使われた写真のような色再現を目指したフィルムシミュレーションだと言われています。
クラッシッククロームの特徴
- 彩度が低めで落ち着いた雰囲気の写真が撮れる
- とにかく肌がきれいに写るのでポートレートにもおすすめ
こういう特徴があると感じています!
肌をきれいに写してくれるからよくポートレートでも使うよ!
作例のようなパステルカラーのように写るのもクラッシッククロームの魅力だよ◎
PRO Neg.Hi
写真館で使われていたプロ用ネガフィルム「PRO160NH」をベースに作られました。
「PRO Neg」シリーズは「ポートレートに適しています」と紹介されていますが、スナップ撮影にも使えます。
PRO Neg.Hiの特徴
- 屋外のポートレート撮影
- 「PRO Neg.Std」よりもコントラスト高いので、この色味でメリハリのある写真を撮りたい時におすすめ
こういう特徴があると感じています!
正直、そこまで差がないから撮影後に写真を見返すと「PRO Neg.Hi」なのか「PRO Neg.Std」なのか見分けがつかないんだよね・・・
PRO Neg.Std
「PRO Neg.Hi」よりも柔らかくナチュラルに写る色味です。
PRO Neg.Stdの特徴
- ポートレート撮影
- 「PRO Neg.Hi」よりもやわらかい写りをするので、ナチュラルな写真が撮りたい時におすすめ
こういう特徴があると感じています!
リアルカラーを追求した色味で写りはナチュラル。
黄色はたまごの黄身っぽく、緑は黄緑っぽい色に写るよ!
クラッシックネガ
「写ルンです」の中のネガフィルム「SUPERIA」がベースとなって作られています。
クラッシックネガで画角32mm付近のレンズを使えば、まるで「写ルンです」で撮影したような気分を味わえます。
クラッシックネガの特徴
- 「写ルンです」の色味
- シャドウからハイライトまで色がついていて、ノスタルジーな雰囲気の写真に仕上がる
- レトロな被写体・悪天候時のスナップ撮影におすすめ
こういう特徴があると感じています!
クラッシックネガはどんな日常も「エモい写真」に変えてしまう魔法の色味なんだよ!
ETERNA/シネマ
富士フィルムの映画フィルム「ETERNA」を再現した低彩度・最軟調なフィルムシミュレーション。
ETERNAの特徴
- 彩度が低くやわらかい写りのため「シネマティックな写真」になる
- 動画撮影・落ち着いた雰囲気のスナップ撮影におすすめ
こういう特徴があると感じています!
まるで映画のようなワンシーンになる色味だよ!
エテルナブリーチバイパス
映画撮影で使用されていた「銀残し(=ブリーチバイパス)」を追求した低彩度かつ高硬質なフィルムシミュレーションです。
エテルナブリーチバイパスの特徴
- カラー写真ではあるが、色が渋くモノクロのような雰囲気の写真になる
- かっこいい雰囲気なので建築物をかっこよく撮りたい時におすすめ
こういう特徴があると感じています!
どことなく儚い雰囲気を醸し出していて、印象的な写真に仕上がるよ!
各フィルムシミュレーションの色味比較
色味の特徴についてはなんとなくわかったけど、フィルムシミュレーションごとにどのくらい色味って変わるの?
その疑問にお答えするために、色ごと・シーンごとにフィルムシミュレーションの比較していきます。
色ごとの比較
まずは色ごとにどれだけ色味が変わるのかをクレパスを作例に比較していきます。
タブをクリックしてね!
撮影シーンごとの比較
次は撮影シーンごとでどのくらい色味が変わるのか比較していきます。
青空
タブをクリックしてね!
花(ツバキ・河津桜)
タブをクリックしてね!
人肌
タブをクリックしてね!
いかがでしょうか。
こうやって比較してみるとしっかりと色味が違うことがわかります。
そもそもフィルムシミュレーションとは?
- Q:フィルムシミュレーションとは?
-
富士フィルムのカメラ「Xシリーズ」「GFXシリーズ」に搭載されている独自のカラー設定のことです。
フィルムを選んで撮る感覚で味わえる富士フイルムのデジタルカメラXシリーズの特徴で、色調(色彩の濃淡・強弱)や階調(柔らかさ・硬さ)をコントロールする機能です
引用元:フィルムシミュレーションやアドバンストフィルターモードを使ってスナップを撮ってみよう
これとは別にソニーの「ピクチャーエフェクト」やオリンパスの「アートフィルター」のような機能も富士フィルムには搭載されているんだ(アドバンストフィルター)
フィルムシミュレーションは、通常のAモードやMモードでの撮影で色味を変更できる機能だよ。
フィルムシミュレーション(モノクロ・セピア除く)の一覧
それぞれのフィルムシミュレーションはどんな特徴があるのか表にまとめました。
シミュレーション名 | 特徴 |
---|---|
Provia/スタンダード | 標準的な発色と諧調で人物・風景など幅広い被写体に適します。 |
Velvia/ビビット | 高彩度な発色とメリハリのある諧調表現で風景・自然写真に最適です。 |
ASTIA/ソフト | 落ち着いた発色でソフトな階調でしっとりとした表現に適します。 |
クラッシッククローム | 発色をおさえ暗部のコントラストを高めることで落ち着いた表現に適します。 |
PRO Neg.Hi | コントラストを高めたややメリハリのあるポートレート撮影に適します。 |
PRO Neg.Std | ニュートラルな階調で画像編集に最適です。肌色の質感を再現したいポートレート撮影に適します。 |
クラッシックネガ | 深い色とメリハリのある階調で被写体をしっかりとした立体感で表現します。 |
ETERNA/シネマ | 落ち着いた発色と豊かなシャドウトーンで動画に適します。 |
エテルナブリーチバイパス | 低彩度かつ高コントラストの独特な発色で撮影できます。動画撮影にも適します。 |
フィルムシミュレーション搭載機種一覧
ここまでフィルムシミュレーションの特徴について解説してきました。
あなたの好みの色味はありましたか?
一般的に「クラッシククローム」や「クラッシックネガ」はカメラユーザーから人気が高い色味です。
クラッシックネガにて
— kotsubu (@kotsubu7) April 7, 2021
FUJIのフィルムシュミレーション。
FUJIを手放せない理由。
クラッシックネガで撮ってみました♫
ちょっと渋くていい感じ…だと思う。
JPEG撮って出し#mountain #高尾山#クラッシックネガ pic.twitter.com/lZBBBei9kc
クラッシククローム,良いです.
— Haruo Inoue (@HareInoue) November 1, 2019
ケラレ気味でキツめな周辺減光もよけいに良いです.
なによりJPEGは優しい. pic.twitter.com/Ds8R7ZsNtn
しかし、カメラを購入する前に注意点があります。
富士フィルムのカメラを買えばすべての色味を使えるというわけではないということです。
カメラに搭載されているセンサーによっては、搭載されているフィルムシミュレーションの種類も異なります。
これまでX-A5を使ってたんだけど「クラッシックネガ」が搭載されてなかったの。
わたしはクラッシックネガが使いたいからX-S10に買い替えたんだ!
クラッシックネガはX-Pro3以降に発売されたカメラにしか搭載されていないんだ。
カメラを買う前に買おうとしているカメラにはどのフィルムシミュレーションが搭載されているかも要チェックだね!
フラッグシップモデル
フラッグシップ(高級機)モデルでは、X-Pro3とX-T4が18種類のフィルムシミュレーションが搭載されています。
ミドルレンジモデル
ミドルレンジ(中級機)では、X-S10、X-T30Ⅱ、X-E4の3機種が18種類のフィルムシミュレーションが搭載されています。
エントリーモデル
機種名 | 合計 | Provia | Velvia | ASTIA | クラッシク クローム | PRO Neg.Hi | Pro Neg.std | クラッシック ネガ | ETERNA | エテルナ ブリーチ バイパス | ACROS | ACROS +Yeフィルター | ACROS +Rフィルター | ACROS +Gフィルター | モノクロ | モノクロ +Yeフィルター | モノクロ +Rフィルター | モノクロ +Gフィルター | セピア |
X-T200 | 11 | あり | あり | あり | あり | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | あり | あり | あり |
X-T100 | 11 | あり | あり | あり | あり | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | あり | あり | あり |
X-A7 | 11 | あり | あり | あり | あり | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | あり | あり | あり |
X-A5 | 11 | あり | あり | あり | あり | あり | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | あり | あり | あり | あり | あり |
エントリーモデルは11種類のフィルムシミュレーションが搭載されています。
なぜこんなに差があるのかというと、カメラのセンサーがエントリーモデルとミドルレンジとでは別のものを採用しているからです。
エントリーモデルはお値段は手頃だけど、フィルムシミュレーションの種類が少ないのが気になるところだね
もし予算があるならX-Pro3以降に販売されたカメラにすると色味の幅が広がるよね!
Xシリーズでフィルムシミュレーションがフル搭載されている機種
フィルムシミュレーション19種類搭載されている機種は
- フラッグシップ:X-H2S
フィルムシミュレーション18種類搭載されている機種は
- フラッグシップ:X-Pro3/X-T4
- ミドルレンジ:X-S10/X-T30Ⅱ/X-E4
2022年9月現在、こちらの6機種のみです。
富士フィルムのXシリーズの購入を検討されている方は、ぜひフィルムシミュレーションをすべて搭載しているこの5機種から選んでみましょう。
この中でもカメラ初心者におすすめの機種は
以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ:フィルムシミュレーションの特徴を学び使いこなしていこう!
今回は「フィルムシミュレーション」について解説をしました。
最大で18~19種類もあるフィルムシミュレーションを使いこなすのは大変です。
わたしも未だに迷いますが、富士フィルムのカメラのおかげで基本的にはレタッチしてないよ!時短になる!
富士フィルムのカメラをお持ちの方は、すべての色味を使って自分好みの色味を見つけてみてください。
参考文献
「FUJIFILM画質完全読本」を参考にしました!
もっとフィルムシミュレーションについて詳しく知りたい方はぜひこちらを参考にしてみてください♪